2008/12/22 神崎 1 How do Experts Adapt their Explanations to a Layperson’s Knowledge in Asynchronous Communication? An Experimental Study MATTHIAS NUCKLES, ALEXANDRA WINTER, JORG WITTWER, MARKUS HERBERT and SANDRA HUBNER User Modeling and User-Adapted Interaction (2006) 16:87–127 1. Introduction エキスパートが素人と効果的にコミュニケートするためには,その素人が何を知っ ていて,何を知らないのかを測らなければならない(Nickerson, 1999) しかし,熟達化すると素人の知識の推測に困難が生じる “expert blind spot” (Nathan and Koedinger, 2000) “curse of expertise” (Hinds, 1999). 素人の知識のレベルについての情報は,エキスパートが素人の知識のメンタルモデ ルを形成するのに有効であろう Nuckles et al. (2005) の先行研究 素人の知識レベルについての正しい情報を与えられたエキスパートの説 明は,情報がない条件や,情報がゆがめられた条件の説明より,素人の学 習に効果的 communicative effectiveness:学習のゲインが大きい communicative efficiency:説明後の質問が少ない 本研究では,素人の知識レベルについての情報が,どのようにエキスパートの説明 生成に影響を与えるかを検討する 本研究の知見は,認知心理学的な研究とユーザ・モデリングの研究に貢献するだろ う 適応的な応答システムの研究など 本実験は,コンピュータのヘルプデスクでの回答という文脈で遠隔で行われ,実験 条件には,“評価ツール(assessment tool)”を用いて,対する素人の知識レベルの 情報が提供される (Figure 1 参照) エキスパートには説明生成中のプロトコル発話を要求し,その発話によって,説明 生成のプランニングを分析する 2. Experts’ Planning and Translating of Answers to Laypersons’ Queries 口頭でのコミュニケーションとは異なり,筆記(タイピング)でのメッセージの 生成は異なる点がある わざわざ書くので認知負荷が大きい(Clark and Brennan, 1991) すぐに返さなくていいので社会的なプレッシャーが少ない(Clark and Brennan) → ゆっくり見返すことができる Hayes and Nash (1996) の説明生成モデル process planning phase:どのように書く行為を進めていくか text planning:どのように書くか advise giving model (Chin, 2000) Hayes and Nash (1996) に基づいて作られた,コンピュータに関する質問に 答えるシステム まず,回答を引き出してから,素人の知識に合わせて余分な部分を削除した り,選択したりする 素人の知識レベルに合わせて,言い換えや情報の削除等のプランニングも変化す るだろう