鶏卵肉情報 2015.10.25 32 卵が生まれるためにはそれに必要な栄養素を飼料から取り込まなければならないわけですが、今日生まれた卵はどのくらい前の飼料の栄養素が反映しているのでしょうか?このことを知るために今回は産卵生理と飼料の関係を説明します。採卵鶏の一生採卵鶏は、120日前後から卵を産み始め700日齢前後まで580日間に約470個の卵を産みます。この期間の平均では一日約105グラムの餌を食べて
63 グラムの卵を産みます。580日間に470個の卵を産みますので大まかには
10 日に8個のペースで産むことになります(この期間や数字については生産者様によって異なりますので目安としてとらえてください)。このように鶏が卵を産み始めるまでは約4カ月かかるわけですが、産卵の準備は、鶏がふ化する前から始まっております。産卵前までの卵胞の発達鶏がふ化する前に、卵黄の素となる卵祖細胞という細胞が卵巣中で分化し約1万2000個の卵細胞ができます。この分化はふ化後には終わってしまいます。鶏がふ化すると卵巣が発達していきますが、卵巣内では卵細胞が一つひとつ薄い膜に包まれた状態でまとまって卵胞を形成し、その卵胞のうち約2000個に卵黄となるための成分が蓄積されて白色卵胞となります。白色卵胞という字の通りこの時点で卵胞はまだ黄色みを帯びておらず卵胞の大きさは1〜6ミリメートルです。ここまでが産卵前4カ月に鶏が行う産卵のための準備です。産卵前までの飼料の卵への反映この期間の飼料の役割としては、生殖器官を含めた鶏の体全体を発育させて、この後の卵重の増加や高い産卵率(連産)に耐えられる体を作っていくための栄養素を取り入れるこ
伊藤忠飼料㈱研究所研究技術チーム
赤澤経一
③鶏卵への飼料成分の反映について(その1)
排卵
1.25~1.5時間 3 18~22時間
卵白分泌
放卵
卵殻膜形成 卵殻形成 卵黄形成
3~3.5時間 8~9日
たまごの発育
黄卵ができてから卵が産み落とされるまで 9 ~ 10 日かかる
*食卵の科学と利用 佐藤泰・編著 (1980 年)を参考に作成
図1 たまごができるまでの時間の流れ