SSI 2010特集―潤いある社会を紡ぎだすシステム・情報技術の創出― 計測自動制御学会論文集 Vol.47,No.11,557/562(2011) センサ信頼度情報に基づく衝突警報システムの信頼感向上手法 ・和 ・秋  ・土 A MethodtoIncrease Drivers’Trust inCollisionWarningSystems BasedonReliabilityInformationof Sensor Shigeyoshi T SUTSUMI ,TakahiroWADA ,TokihikoA KITA  andShun’ichi D OI Driver’s workload tends to be increased during driving under complicated traffic environments like a lane change. Insuchcases,rear collisionwarningis effectivefor reductionof cognitiveworkload. Ontheother hand,it is pointedout that false alarm or missingalarm causedbysensor errors leads todecreaseof driver’s trust inthe warning system and it can result in lowefficiency of the system.Suppose that reliability information of the sensor is providedinreal-time.In this paper,we propose a new warning method to increase driver’s trust in the system evenwithlow sensorreliabilityutilizingthesensorreliabilityinformation.Theeffectivenessof thewarning methods is shownbydrivingsimulator experiments. KeyWords :collisionwarning,trust,sensor reliabilityinformation,rear obstacle 1. はじめに 自動車にドライバの認知判断の負荷を軽減させる車載警報 装置が搭載されつつある.特に車線変更時など認知負荷が高 い状況を対象とした後側方警報などが提案されている.しか し,警報装置に用いるセンサによる計測には誤差が含まれ, 警報装置の誤警報,不警報の原因となっている.このような 誤警報,不警報などのエラーはドライバのシステムへの信頼 感(以下,信頼感)を低下させる原因になっており,適切な信 頼感が得られない場合には,システムの効果が十分に得られ ない可能性がある. これまでに,警報システムの誤警報,不警報が信頼感に及 ぼす影響が調査されている.たとえば,安部らは前方衝突警 報を対象に,誤警報や不警報が生じた場合の信頼感の変化お よび,その運転行動への影響を調査している.大桑らは, 誤警報率の増加がドライバの認知特性に与える影響を調査 し,SDT(Signal DetectionTheory)を用いたシステムへの 信頼・依存評価を行なっている.また,信頼感の結果とし て生じる行動をcomplianceとrelianceとに分け,誤警報, 不警報がそれぞれに及ぼす影響を調査する研究も行なわれて いる.現実的には最良のパフォーマンスを得るために, 以上のような知見に基づいて,閾値を適切に調整することに なる.しかしながら誤警報,不警報を同時に減らすことは難 しく,抜本的な解決にはならない. 一方,われわれは時々刻々のセンサの信頼度情報が得られ る状況を想定し,この情報を用いて警報提示方法を変化させ る新しい警報提示手法を提案している.本手法では誤警 報,不警報が発生しやすい状況を区別し,ドライバの信頼感 の向上を図っている.具体的にはセンサの信頼度情報等を元 に警報の閾値を二つ設け,センサ信頼度が高い場合には警報 を提示し,センサ信頼度が中間域の場合には注意喚起を提示 する.これにより誤警報,不警報を減らしつつ,センサエ ラー時のドライバのトラスト低下の低減を図っている.これ は,岡部らの提唱する人間と機械のリスクコミュニケー ションによる信頼感の醸成手法の,警報装置としての具現化 と捉えられる.ただし本手法では,注意喚起時にはドライバ は自分で安全確認等を行なう必要があるため,緊急度の高い 環境下で注意喚起が提示される場合には効果が低いとの懸念 があった.そこで本論文では新たに,センサ信頼度情報が比 較的低い状態であっても,衝突余裕時間(Time To Colli- sion,TTC)などで計算される衝突リスクが高い場合には警 報を提示する,新しい警報手法を提案する. 本論文ではまずセンサ信頼度情報に基づく警報のアルゴリ ズムを述べる.次いで,提案する警報提示手法の有効性をド ライビングシミュレータを用いた実験にて従来手法と比較し 検証する.特に本論文では,衝突危険性が高い,つまりドラ イバの負荷が高い運転環境下における,提案手法の有効性に ついて,主観的信頼感,有効性などから調査する. TR0011/11/4711-0557Ⓒ 2011SICE amatsu AISI 香川大学大学院工学研究科 高松市林町 2217-20 アイシン精機 刈谷市朝日町2-1 Graduate School of Engineering,Kagawa University,2217- 20Hayashi-cho,Tak ry4,2011) (Re N SEIKI Co.Ltd.,2-1Asahimachi,Kariya (ReceivedFebrua 011) ptember1 visedSe 2 2, 稿受理年 始頁 西暦